過払金返還請求訴訟と「悪意の受益者」 2

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2012.1.3
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過払金返還請求訴訟と「悪意の受益者」 2

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 消費者金融会社(サラ金)等の貸金業者が「悪意の受益者」に該当するとどのようなことになるのかについては,「過払金返還請求訴訟と『悪意の受益者』 1 」に記載したとおりです。

 では,貸金業者が「悪意の受益者」に該当するかどうかについてどのように考えるか,という点についてですが,この点については,2件の最高裁平成19年7月13日判決(民集61巻5号1980頁/裁判集民事225号103頁)が,次のような判断基準を示しています。
 「貸金業者が利息制限法1条1項所定の制限を超える利息を受領したが,その受領につき貸金業の規制等に関する法律43条1項の適用が認められない場合には,当該貸金業者は,同項の適用があるとの認識を有しており,かつ,そのような認識を有するに至ったことについてやむを得ないといえる特段の事情があるときでない限り,民法704条の『悪意の受益者』であると推定される。」

 この判決全文は,それぞれ,「最高裁平成19年7月13日判決(民集61巻5号1980頁)」,「最高裁平成19年7月13日判決(裁判集民事225号103頁)」をご覧下さい。

 最高裁平成19年7月13日判決(裁判集民事225号103頁)においても,この上記判断基準は厳格に運用されており,同判決は,最高裁HP上でも,「利息制限法1条1項所定の制限を超える利息を受領した貸金業者が,判例の正しい理解に反して貸金業の規制等に関する法律18条1項に規定する書面の交付がなくても同法43条1項の適用があるとの認識を有していたとしても,民法704条の『悪意の受益者』であるとする推定を覆す特段の事情があるとはいえないとされた事例」として紹介されています。

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