8月4日(土)第6回高校生模擬裁判選手権 11

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2012.8.13
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8月4日(土)第6回高校生模擬裁判選手権 11

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第6回高校生模擬裁判選手権開催 4にまとめた,湘南白百合学園高等学校が優れているポイントの続きに戻ります。

 湘南白百合学園高等学校の優れているポイントその(6)
 適切な異議を出すことができ,また異議を出されたときの対応がしっかりしているなど,刑事訴訟法・同規則をよく理解し,かつ自信を持って発言できていること


 尋問を行う際には,以下の事項に気をつけなければならず,これらの事項が守られていない尋問が相手方からなされた場合には,適切に異議を出すことが求められます。
 1 主尋問では,以下の場合を除いて誘導尋問が許されないこと
 (1) 証人の身分,経歴,交友関係等で,実質的な尋問に入るのに先立って明らかにする必要のある準備的な事項に関するとき(刑事訴訟規則199条の3第3項第1号)
 (2) 訴訟関係人に争いのないことが明らかな事項に関するとき(同2号)
 (3) 証人の記憶が明らかでない事項についてその記憶を喚起するため必要があるとき(同3号)
 (4) 証人が主尋問者に対して敵意又は反感を示すとき(同4号)
 (5) 証人が証言を避けようとする事項に関するとき(同5号)
 (6) 承認が前の供述と相反するか又は実質的に異なる供述をした場合において,その供述した事項に関するとき(同6号)
 (7) その他誘導尋問を必要とする特別の事情があるとき(同7号)

 2 次のような尋問は許されないこと
 (1) 個別的又は具体的ではない尋問(刑事訴訟規則199条の13第1項)
 (2) 誤導尋問
 (3) 威嚇的又は侮辱的尋問(同規則199条の6但し書)
 (4) 重複尋問(同規則199条の13第2項第2号)
  ※ただし正当な理由がある場合を除く
 (5) 意見を求める尋問(同3号)
  ※ただし正当な理由がある場合を除く
 (6) 議論にわたる尋問(同3号)
  ※ただし正当な理由がある場合を除く
 (7) 証人が直接経験しなかった事実についての尋問(同4号)
  ※ただし正当な理由がある場合を除く
 (8) 関連性のない尋問

 3 書面や物を用いて尋問することができる場合は,以下のものに限られること,また以下の(2)及び(3)の場合には裁判長の許可を得る必要があること
 (1) 書面又は物の成立,同一性その他これに準ずる事項について尋問する場合(刑事訴訟規則199条の10第1項)
 (2) 証人の記憶が明らかでない事項についてその記憶を喚起するため必要があるとき(同規則199条の11第1項)
  ※ただし,供述調書は示すことができない上,書面の内容が承認の供述に不当な影響を及ぼすことの内容に注意しなければならない
 (3) 証人の供述を明確にするため必要があるとき(同規則199条の12第1項)

 実は,これらの事項は,法曹関係者の一歩手前である司法修習生でもどこまで理解できているか疑問が残る点です。
 湘南白百合学園高等学校の生徒さんたちやその対戦相手の高校生もこれらの事項をよく理解していて,しかも自信を持って異議を出し,さらには異議を出された場合にも適切に応答していたのは正直いって驚きでした。

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